ぎっくり腰(急性腰痛症)
ぎっくり腰は、突然に腰に激しい痛みが起こります。
ぎっくり腰は、正式名称は【急性腰痛症】と言います。
朝の洗顔で、腰をかがめた時や、重い物を持ち上げようとした時など、腰を痛めるきっかけが、ハッキリしている人もいますが、中にはきっかけがよくわからない、という方もいます。
多くのケースでは、くしゃみなど、ふとした動作に伴う時や、腰に激痛が走るきっかけがあり、姿勢や腰への注意力が低下している時に、ギクっと痛めてしまうことが多いです。
この時、腰を支える機能が著しく低下しています。
ぎっくり腰になった場合は・・・
腰をギクっと痛めたとして、下肢にも症状が出たり、楽になる姿勢が無く、ずっと痛んだままである場合、発熱、発汗(冷汗)がある場合などは、早めに当院までご相談して頂き、受診もしくはアドバイスを受けてください。
筋・骨格系に関わる痛みであれば、2~3日もすると自然と症状が和らぎ、動くことが出来るようになります。(ただし、無理をしなかった場合)
ぎっくり腰になってしまったら、2日間くらいは、なるべく安静にして過ごしましょう。
寝る姿勢は、横向きで膝の間に枕をはさんだり、仰向けで膝を立てたり、といった自分の楽な体勢になりましょう。
痛めて2~3日は、痛めた部位は温めない方が無難です。
1日数回、10分間アイスパックなどで冷やして対処します。
どうしても動かなくてはならない場合は、腰痛ベルトやさらしを巻いて、腰部を安定させると、楽になる場合があります。
坐骨神経痛
その名の通り坐骨神経が通っている、お尻や足の後ろ側にかけて痛みや痺れ、麻痺などの症状のことを「坐骨神経痛」といいます。
坐骨神経痛とは病名ではなく、症状を表す言葉です。
何らかの原因によってお尻、太ももという広範囲のどこかで神経が圧迫されたり、刺激を受けることで生じる痛みや痺れなどの症状を坐骨神経痛と呼んでいます。
腰痛を伴うことも多いですが、そうでない場合もあります。
坐骨神経痛は多くの場合腰痛に引き続いて発症し、お尻や太ももの後ろ、ふくらはぎやすね、足先などに表れ、日常生活に支障をきたすこともあります。
坐骨神経痛を引き起こす原因として最も多いのが腰椎椎間板ヘルニアでその他に梨状筋症候群、腰部脊柱管狭窄症等があります。
梨状筋症候群
梨状筋は股関節の筋肉で、骨盤の中央にある仙骨から大腿骨にかけて斜めに走る小さな筋肉です。
梨状筋の下を「坐骨神経」が通り抜け、足に向かって行き、梨状筋が過緊張を起こすと、坐骨神経が圧迫されお尻やももの裏、ふくらはぎなどに痛みや痺れなど坐骨神経痛の症状を出します。
梨状筋が原因で坐骨神経痛を出すものを梨状筋症候群と呼び、長時間の車の運転によりお尻が圧迫を受けたり、足を組んで座っていると負荷が強くなり筋肉の過緊張の原因となります。
脊椎分離症(腰椎分離症)
背骨と背骨とをつないでいる上下の関節部分の連続性が断たれている状態をいいます。
大多数の症例では、青少年期(10歳代前半)の過度のスポーツが原因と考えられ、多くは第5腰椎に発生し、痛みを伴います。く
青少年の約10%にみられ、スポーツの種類によって異なりますが、スポーツをしていない青少年の約3倍の発生率になります。
これらのことから最近は成長期での活発な運動、特に腰椎の過度な前屈や後屈による負荷が関節突起間部に繰り返し加わって生じるストレス(疲労)骨折として考えられるようになっています。
したがって分離部は骨折の偽関節に近似しています。