外傷性頸部症候群(がいしょうせいけいぶしょうこうぐん、英: traumatic cervical syndrome, TCS)は、
頸椎捻挫(けいついねんざ)ともいうが、一般には、むち打ち症(鞭打ち症、むちうち症)またはむち打ち損傷という俗称で呼ばれています。
■原因
自動車事故による首部やその周辺の打ち身・捻挫・骨折・頭部外傷などをムチウチ症と通称名で呼ぶ事が多く、
「外傷性頚部症候群」「頚部捻挫」として診断名がつけられる事が殆どです。
自動車事故のほかに労働災害、スポーツ障害によって起こされる事も多いです。
「むち打ち症」という名前からは、鞭で強くたたかれたときにできる外傷を連想しますが、
本来は「鞭振り症」とでもいうべきで、軀幹(胴体)の上にやや不安定な状態で乗っている重い頭部が、
強い衝撃により、軀幹とは別の、鞭を振り回してしなったときのような、
S字形の動きを強いられ、それによって、様々な症状が出現する疾患の事を指します。
■症状
いわゆる「ムチウチ損傷」では、事故にあったその日はほとんど症状が出ず、
翌日あたりから様々な症状が出現することが数多く報告されています。
また首筋、背中、肩のこりや痛み、耳鳴り・頭痛・めまい・吐き気・食欲不振などの不定愁訴など・・・
様々な症状が患者側から訴えがあるものの、医学的には認められるものは少ないのです。